2026/06/03 22:41

マエストロ、シェン・イーウェンさんへのインタビュー公開

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広島ウインドオーケストラ「第65回定期演奏会」にて、当団初登壇となるマエストロ、シェン・イーウェンさんにインタビューをお受けいただきました!
今回の演奏会にかける熱い想いや見どころを語っていただいています。ぜひご覧ください。

 

1. 2024年の第2回ひろしま国際指揮者コンクールで優勝されましたが、今回、広島ウインドオーケストラとの共演のために広島へ戻ってこられたお気持ちをお聞かせください。

広島に再び戻ってくることができ、大変光栄でうれしく思っています。ひろしま国際指揮者コンクールは、結果だけでなく、ここで感じた温かさや真摯な姿勢、そして音楽的な雰囲気という点でも、私にとって非常に大切で忘れられない経験となりました。

今回、広島ウインドオーケストラと音楽を創り上げる機会をいただけたことは、コンクールを通じて始まったご縁の続きのように感じています。このような機会をいただけたことに心から感謝するとともに、広島のお客様とこの演奏会を共有できることをとても楽しみにしています。

ゲスト指揮者として再び広島を訪れ、広島ウインドオーケストラと共演できることには大きな意義を感じています。コンクールから始まったつながりが続いていることを実感しており、この機会に深く感謝しています。

 

2. これまでに広島を訪れたのは何回目ですか。

今回で3回目の広島訪問になります。

最初は2024年のひろしま国際指揮者コンクールへの参加でした。その後、昨年は広島交響楽団を指揮するために再び広島を訪れました。そして今回、広島ウインドオーケストラとの演奏会のために戻ってくることができ、大変うれしく思っています。

 

3. 広島のお客様や街全体の雰囲気について、どのような印象をお持ちですか。

私にとって広島は、とても特別な雰囲気を持つ街です。落ち着きがあり、思慮深く、温かく、人間味にあふれていると感じます。

ひろしま国際指揮者コンクールでは、お客様との強い一体感を感じることができました。そして聴衆賞をいただけたことは、私にとって特に大きな意味を持つ出来事でした。ホールの中で共有した音楽的なコミュニケーションが、お客様にしっかり伝わっていたことを実感できたからです。

また、昨年は広島交響楽団を指揮するために再び広島を訪れました。そのため、私と広島、そして広島のお客様との関係は、コンクールだけにとどまらず続いています。

広島のお客様はいつも非常に集中して音楽を聴いてくださり、誠実で、そして心を開いて受け止めてくださる印象があります。

さらに広島は、平和や記憶、人間性について深い意識を持つ街でもあります。そのことが、この地での音楽体験に特別な深みを与えているように感じます。演奏者としても、誠実な気持ちで音楽に向き合う責任を強く感じます。

 

4. 初日のリハーサルを終えて、広島ウインドオーケストラにどのような印象を持たれましたか。

第一印象は非常に素晴らしいものでした。

広島ウインドオーケストラは、規律があり、反応が速く、音楽的感性に富んだアンサンブルです。奏者の皆さんは指示への反応が非常に速く、音色や精度、アンサンブルに対する意識も高いと感じました。特に印象的だったのは、非常に力強いサウンドを生み出せる一方で、繊細さや透明感も兼ね備えていることです。

今回のプログラムでは、それが非常に重要になります。輝かしさやエネルギーだけでなく、優雅さや歌心、多彩な音色表現も求められるからです。

初日のリハーサルの段階で、すでにこのオーケストラが高い技術力と柔軟な音楽性を持ち、それらを十分に実現できる力を備えていると感じました。

 

5. 普段から吹奏楽やウインドアンサンブルを指揮される機会はありますか。

これまでの指揮活動の多くは交響楽団とのものでしたので、ウインドオーケストラを指揮する機会は私にとって非常に特別で貴重なものです。そのため、このプロジェクトには特に大きな期待を持っています。

もちろん、フレージング、構成、和声、リズム、バランス、コミュニケーションといった音楽の基本原則は共通しています。

しかし、吹奏楽には吹奏楽ならではの独自の音の世界があります。呼吸、アーティキュレーション、持久力、打楽器の音色、そして木管・金管楽器間のバランスなどが特に重要になります。

広島ウインドオーケストラの皆さんとともに、こうした吹奏楽ならではの魅力を探求しながら、新しく素晴らしいレパートリーに取り組めることを楽しんでいます。

 

6. 今回の演奏会で、特に注目してほしい聴きどころを教えてください。

今回のプログラムは、吹奏楽のさまざまな魅力を紹介する内容となっています。お客様には、豊かな音色と多彩な表情の変化を楽しんでいただければと思います。

ジェームズ・バーンズ作曲《交響的序曲》は、華やかでエネルギッシュな幕開けを飾る作品です。吹奏楽の持つ力強さと興奮を存分に味わうことができ、特にサクソフォンの美しいソロにも注目していただきたいと思います。

ホルスト作曲《吹奏楽のための第2組曲 ヘ長調》は、吹奏楽作品の古典的名作の一つです。民謡に基づいた性格が魅力で、躍動感あふれる舞曲的な場面から、優しく叙情的な場面まで、多彩な表情を聴いていただきたいと思います。

アルフレッド・リード作曲《吹奏楽のための第2組曲》は、力強いリズムと舞曲的な躍動感が魅力の作品です。色彩豊かな響きとストレートなエネルギーに加え、ラテンアメリカ的な要素も大きな聴きどころです。

そしてプログラムの中心となるのが、リード作曲《アルメニアン・ダンス》第1集・第2集です。これらの作品はアルメニア民謡をもとに書かれており、歌、踊り、儀式的な雰囲気、繊細な抒情性、そして壮大なクライマックスなど、驚くほど幅広い表現が含まれています。

お客様には、それぞれの民謡が持つ個性の違いと、特に第2集における長大でドラマティックな音楽の旅路に耳を傾けていただければと思います。

全体を通して、吹奏楽ならではの美しさ――呼吸感、多彩な音色、リズムのエネルギー、そして力強さから繊細さまで自在に表現できる魅力――を感じていただければ幸いです。

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